飛んではやぶさ君の雑記ブログ

鳥が高い空を飛ぶように、魚が自由に泳ぐように、自分らしい人生を描くためにビジネスマインドやスキルアップ、趣味(旅行や写真)について書いています。

【ただの旅行記】航空券・ホテル手配のみで行くクロアチア旅行(プリトヴィッチェ編)

こんにちは、飛んではやぶさ君です。前回に引き続き旅行の記事をアップしました。旅行の行き先で悩んでいる方、ぜひ参考にしてみてください。

 

海外航空券は旅工房

 

 

2011/2/5~2/12

年に一度の仕事の長期休みを使って、念願だったクロアチアに行ってきました。目指すは、クロアチア最南端のドブロヴニクという世界遺産。あの「魔女の宅急便」のモデルとなった街を最終目的地として、男ふたりの珍道中が始まります。全5都市を巡った旅行の模様を書いていきます。

 

●首都ザグレブ編

★プリトヴィッチェ編

●ザダル編

★スプリット編

★ドブロヴニク前編

★ドブロヴニク後編


★…世界遺産

 

それじゃあいってみましょう。
「わたし、このパイ嫌いなのよね。」(by青い屋根のお宅のおばあさんの孫)

 

2/6 プリトヴィッチェ到着

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クロアチア首都ザグレブからバスに揺られること2時間ほどが経ちました。すっかり日は落ち、あたりは雪が降り積もる山岳地帯。まるで別の国に来たかのようなその風景に心躍るも、暗くなる景色に不安を覚えていました。

 

ガイドブックによると、プリトヴィッチェ湖群国立公園には入口が2つあり、入口2に泊まるホテルがあるので、そこまで行く必要がありました。ただ、「地球の歩き方」(当時)の注意書きには、事前にバス運転手に言っていないと入口1に降ろされて、そこから30分近く歩くハメになると書かれていました。とりあえず切符回収のときに、バスの車掌にはその旨は伝えたつもりではありますが、果たして伝わっているのか。不安は募るばかりで、まわりの暗闇がそれを助長していました。

 

バスの乗客は10名ほど。観光ガイドブックには到底載らないであろうバスストップで何人か降り、また何人か乗ってくる、その繰り返しでバスは進んでいきました。

 

そろそろ着く時間になった頃、偶然光る看板が見えました。泊まるホテルの「Jezero(イエゼロ)」と書かれた看板でした。その直後、バス運転手に呼ばれ、ここが降りる場所だとわかりました(覚えててくれた)。

 

看板から500mほど進んだそこはお互いの顔も認識できないほどの真っ暗な場所でした。僕たち以外は誰も降りず、バスはさっさと行ってしまいました。僕たちがいるのは雪が降り積もる山道の途中。そこからは、うっすらと林と奥の家屋が見える程度。時折通り過ぎる自動車のライトでお互いの存在を確認しながら進み始めました。寒くて暗くて不安でしたが、先ほど偶然にもホテルの看板が見えていたので、目的地はわかっていました。目の前の暗闇も楽しむぐらいの心の余裕がありました。

 

「ザクザク」

先ほどの都心部では聞くことがなかった雪を踏む音。

「ギャラギャラ」

雪道をキャリーバックが引きずられる音も聞こえます。車道から脇道が伸びていて、そこを進みました。車道を行った方が確実にホテルに着けるのは知っていましたが、車の往来がある車道よりも脇道の方が安全だと考えたのと、進んでみたいという気持ちがありました。そのまま僕らはキャリーバックを脇道へと向けました。

 

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脇道にはオレンジの街灯が灯り、暗闇は少し晴れていきました。ゴールらしき明かりに向けて自然と歩幅も大きくなっていきます。

 

「あれ?違う?」

脇道は、行きたい場所から大きく左に逸れ、倉庫のような場所に。先に進む道はなく、どうやら行き止まりに来てしまったようです。仕方がないので来た道を戻ろうと振り返ったその瞬間、視界に飛び込んできたものが僕らを仰がせました。満天の星空です。まわりの暗闇がより星の光を引き立てるものだから、僕らはしばらくそこから動けませんでした。


脇道を途中まで戻り、仕方がないので車道沿いを進むことにしました。車道横の歩行スペースは、わずかにキャリーケース一台分。目の前から車が来るたびに脇に張り付き、手に持っていた懐中電灯を回しながら、通り過ぎるのを待ちます。その繰り返しで10分ほど歩くと、先ほど見た「Jezero」の文字が見えてきました。

 

ミッションコンプリート。暗闇の冒険はなんとか無事にゴールにたどり着くことができました。時計を見るとまだ19時過ぎを指していました。

 

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ホテルに着くと熊の剥製がお出迎え。「こんなのが襲ってきたら、ひとたまりもなかったな。でも今は冬眠中か」と思いながら、部屋へ向かいました。なぜかエレベータは動いておらず、キャリーケースを持って階段を上がる羽目に。冷えた身体に鞭打ってなんとか部屋に到着。見ると、ダブルベッドとシングルベッドがひとつずつ置かれていました。負けた方がダブルベッドというジャンケンに見事勝利し、シングルベッドを獲得しました。


少し休んで、先ほどの星空をどうしても撮影したくて、ホテルの外に出ました。ただホテル周辺で先ほどように暗い場所は少なく、あまり離れるのも得策ではないと考え、敷地内の近場で撮影することにしました。まさかこの旅で星空を仰げるとは思っていなかったので、疲れてはいたもののそれ以上のテンションで夢中でシャッターを切りました。この日は夕食は取らずに寝ました。明日はいよいよ世界遺産の国立公園。朝から動くために体力温存を誓い寝ました。

 

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2/7 世界遺産のビッグフォール

朝は6時に起床。外を見るとまだ日は登っていませんでした。この日は、この旅で唯一大自然を見れるとあって、朝から心は踊っていました。

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レストランに向かうと、首都ザグレブで出会った日本人親子に再会しました。

 

「残念だったわね、中を見れずに…」


耳に残る違和感が消えず、質問しました。2人は前日の昼間にここを訪れており、先に公園内を散策したようでした。ただ、どうやら冬の間なので公園は閉鎖されており、敷地内には入れるが奥の滝などは見られないとのこと。出鼻を挫かれて意気消沈していた僕に相方は「行ってみなけれりゃわからない」と諭し、わずかな希望にかけて予定通り出発することにしました。言われてみれば、朝食のレストランやホテル内を見ても現れる人はわずか。数多くの観光客が訪れているガイドブックの写真はすべて夏の写真。今は冬、どうやら完全にオフシーズンに来てしまったようです。朝食はしっかりと済ませて、期待と不安を抱えて公園に向かいました。

 

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昨日の暗闇の世界は白銀の世界へと変わっていました。外は天気も良くて、太陽の光がまぶしく差し込みます。雪景色には似合わず、寒さは感じませんでした。ただ、足場が凍結しているところが多く、意識を集中していないと簡単にすっ転びそうでした。この日のために履いてきたトレッキングシューズはここで真価を発揮。靴裏でしっかりと雪と氷と捕えながら、雪道をザクザクと進めます。しかし、足跡のない、道の横を歩くには注意が必要。雪の深さがわからず、いきなりズボッと足が吸い込まれます。ハイカットのシューズとはいえ、靴の中に大量の雪が入ってきます。僕ら2人は不用意に一歩を踏み出しては足を上げ、踊っているようでした。


親子が言う通り、確かに公園の入口には誰もおらず、管理のおっちゃんたちがたむろしているだけでした。本来、ここの入場にはオフシーズンでも80KN(クーナ 1KN=約17円※当時)かかるようでしたが、誰もいないのでそのまま通過しました。「儲け、儲け」

  

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先に進むと、凍った湖とその畔にある遊覧船の発着場に着きました。湖は一面カチコチに凍っていました。対岸の溶けだした滝が小さくドドドと音は立てていましたがそれ以外に音はなく、僕ら以外誰もいない静寂が景色を包んでいました。小屋の上には雪が積もり、その縁には小さなつららが連なっていました。桟橋の上は霜が凍りつき、歩くとシャリシャリ音を立てます。湖面をよく見ると、太陽の当たる日なたは氷が薄く溶け出し、一方で日陰はほとんどが5cm以上の氷に覆われていました。エメラルドグリーンの湖というだけあって、覗きこむと湖底が見えるほど。透き通った水が朝日の反射と合わせて、なんとも幻想的な景色を生み出していました。

 

とりあえずテンションが上がった僕たちは、分厚い氷の上に乗ってみたり、割って投げてみたりと子供のようにはしゃぎました。童心にかえるとはまさにこのことだと体現していました。


そのまま湖畔を進みます。ただ、周りの景色を見ながら進みたいものの、凍結している箇所も多く、下を見ながら一歩一歩確かめながら足を出さざるを得ません。途中何度も転びそうになりながらも、まわりの景色をなんとか見ようと努力しながら歩き続けました。

 

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30分ほど歩いたでしょうか、そろそろ何か見えてきてもおかしくないのにそこは一向に雪道。心が折れかけて帰路も考えていました。疲れが世界遺産にいることも霞ませようとしていた頃、ようやく桟橋が見えてきました。地図を開いてみると、どうやら湖畔沿いではなく、横道に逸れていくと滝が見えてくるようでした。ここまで来たら進むしかないと、この先の距離も読めないまま地図に従い歩き続けました。

 

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ようやく最初の滝とご対面。しかし事件は起きました。滝の横を通る道は下り坂で、しかも凍結。脇のやわらかい雪の上を進まなければ、あっいう間に滑り落ちるような場所でした。そこで、ガイドブックを片手に持っていた僕は大事なバスのタイムスケジュール表をとっ散らかし、脇道から数段下の川縁の雪の上に落してしまいました。次のバスのためには回収が必須。僕は身の危険を感じながらも凍結した不安定な足場をゆっくりと降り、なんとか落し物を回収することに成功しました。

 

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ただそこは、危険な場所でしたが同時に絶好の撮影場所でした。気付けば、夢中で撮影をしていました。水しぶきを捉えたり、糸のように表現したりとシャッタースピードを調整しながら、多くの写真を撮っていました。相方が上の方から何度も呼んでいたことにもまるで気付かないほどに。

 

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歩き続け、3つほど滝と下り坂が続きました。気づけばガイドブックの代表写真に出ていた桟橋へと下りてきました。

 

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ようやく人がチラホラ現れ始めました。朝食のときに見かけた人たちでした。どうやらこのあたりは入口1に近く、正規ルートとしては多くの方が入ってきているようでした。どうやら僕らは逆走してきたようでした。ただ、この人たちは僕らが通ってきたルートへはおそらく行かないであろうから、あの静寂に包まれた凛とした景色は僕らだけの世界。独り占めできた僕らはラッキーだったに違いない、そんなことを思いながら彼らとはすれ違いました。

 

この桟橋付近に来るまでは、ずっと日陰が続いていたので太陽が燦燦と当たるこのあたりはとても気持ちよかったです。水も溶け出しており、まるで冬から春に変わる様を見ているかのようで、水面に反射する光のようにキラキラした気持ちになりました。

 

進んできた道は入口1に続き、僕らからすると出口まであとわずか。どうやらここで終わりのようでした。透明な水と雪景色と滝と、とても綺麗でしたが、世界遺産の期待値が高すぎたのか、満足感を得られていない自分がいました。さらなるサプライズを期待していた僕は、どことなくスッキリしない気持ちで、入口1に足を向けました。すると雪で覆われて一見気づきにくい下り坂の道が視界に飛び込んできました。最後だしここも見ていこうと、もはや手すりもないのでしゃがんでそのまま滑り下りることにしました。

 

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そこで待っていたのが「ヴェリキ・スラップ」落差78mにもなるビッグフォールが突如として姿を現しました。ドドドドドとすごい音を立てながら落ちる水。2つの川が合流して流れ込むこの光景は、まさに大自然の芸術でした。サプライズを勝手に諦めていた僕らはいい意味で裏切ら、テンションのメーターはMAX。童心は再び暴れだし、僕らは文字通り飛んで跳ねました。

 

写真だけではなく自分の記憶にも残さないともったいない。何度も何度も上から下、左から右へと見回して目に焼き付けました。首が痛くなるほど、滝を見上げ続けました。マイナスイオンを身体いっぱいに浴びながら、「世界遺産はこうでなくては」とあらためて名に恥じない称号であることを学びました。

 

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入口1へは蛇行する山道を登りました。崖の上に着くと、どんな角度からでも「ヴェリキ・スラップ」を拝むことができました。正規ルートで進むと、最初にその景色を見ることができるということになります。僕たちは逆に逆走できてよかったと思いました。ルートの最後にメインディッシュともいえる大自然をいただくことができたから。人のいないオフシーズンというのも乙なものでした。壮大な景色を独り占めできた満足感はそこから当分消えることはなく、何度も振り返りながら、小さくなる「ヴェリキ・スラップ」を目に焼き付けました。


時間を見ると、すでに12時過ぎ。夢中で雪道を進んでいたので空腹にすら気づきませんでした。雪道が終わった途端、一気に身体が重くなりました。

 

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車道を30分ほど歩いてようやくホテルに戻ってきました。オフシーズンなので、あたりのレストランはすべて閉店。開いているお店はここからバス停を超えてさらに1km進まないとないらしい。教えてくれたのは、ホテルのクロークのお兄さん。バスのタイムテーブルなど親切に教えてくれたり気さくに話しかけてくれる好感の持てる人でした。

 

そのお兄さんの言う通り、ランチはそのホテルで食べることにしました。カルボナーラと焼いたニジマスを注文。このニジマスがまた絶品で、ガーリックソースとレモンを絡めて食べると本当に香ばしくて美味しかったのを覚えている。

 

お腹一杯になったところで、時間は13時半。14時半のバスに乗るために、会計を済ませて、バス停へと向かいました。バス停へは15分ほどで到着し、あとは次の目的地スプリット行きのバスを待つだけ。少し時間があるのでどう過ごすか考えていると、目の前で車が一台止まりました。

 

そこから出てきたのは、どこかで見た顔。そう、ホテルのクロークのお兄さん。もう1人女性のスタッフでした。彼らはこう言いました。


「スプリットへ行くなら、途中のザダルまで連れて行ってあげるよ。2人で200KNでどうだ。ザダルからスプリットを考えても、私たちと行った方が安く済むぞ。」

僕たちはザダルへ行く予定はありません。困惑し顔を見合わす僕ら。まさかの展開でした。果たして、私たちはどうなってしまうのでしょうか。

 

続きは「ザダル編」をご覧ください。

 

tonde-hayabusakun.hatenablog.com

 

 

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